性感染症と消毒

性感染症と消毒

性感染症になったとわかったり、なったかもしれないと思ったりするとき、早くこの病気を治したい、パートナーに感染させないように注意したいと、焦る気持ちもあるかもしれません。
そのようなとき、性感染症の治療や感染防止に消毒が役立つか、気になることもありますよね。
まず性感染症の治療と消毒の関係ですが、一度感染した場合、消毒による治療はあまり期待できません。
たとえばコンジローマの場合、感染した部位にイボができます。
その部位が性器なら、性器にイボができるのです。

患部がはっきりと目に見えているため、その部分を消毒すれば原因となっているウイルスを除去できるのではと思えるかもしれませんが、そのような効果はほぼ期待できないのです。
イボを消毒してもほとんど治療にはなりません。
これはコンジローマ以外の性感染症でも同じで、感染したと思われる部位を市販の医薬品など使って消毒しても、それで治療できることはほとんどありません。
さらに、市販の消毒液などには適用部位があり、それ以外の部位には使えない場合も多いです。
性感染症の患部となりやすい粘膜部分など特に注意が必要です。
その部位に使えない消毒液を使うと別のトラブルが起きる可能性があります。
このようなことから、すでに起きた性感染症に消毒で対処するといったことはあまりおすすめではありませんから注意してください。

感染予防にはなる?

体や患部を消毒すると感染予防にはなるかというと、これも本格的な予防効果はあまり期待できません。
もちろん性行為などの前にシャワーを浴び、体や手指をよく洗ったり、歯磨きやうがいなどしたりすることは大事です。
それによって女性の膀胱炎予防などにはなりますが、性感染症になると、シャワーや体をよく洗うといったことで感染の可能性を下げるといったことはあまり期待できません。
事前によく体や患部を洗ったとしても、性感染症を持っている方が性行為などすると、相手に病気をうつす可能性は高いです。

治療や感染防止はどうすればいいの?

性感染症の治療は性病科などでの治療が必要です。
こちらを受診し、抗生物質を処方されたり、その病院で凍結療法などの処置を受けたりすることで性感染症は治療できます。
どんな治療になるかは疑われる病気の種類や症状などによっても変わりますから、診察を行った医師とよく相談してください。
感染防止については性行為等を避けることが有効です。
性的な接触以外で感染する機会は少ないですから、これだけでかなりの感染防止となります。