男性の性病を泌尿器科で検査・治療する

男性の性病について

性行為で人から人へ感染する病気が性病で、昔は性風俗店など不衛生な場所で性行為することで、男性が感染するというのがほとんどでした。
しかし、最近は素人の人からの感染の方が多く見られるようになっていますし、海外や国内での外国人との性行為で感染することも多くなっているのです。

またセックスの多様化で、クラミジア感染症・淋菌感染症による尿道炎だけではなくて、咽頭炎を起こすともあります。
それから性器ヘルペスやコンジローマは、ペニスや外陰部だけではなくて肛門周囲にも認められるようになって、性病もいろいろと変化しているのです。
発生する症状としては、排尿時違和感や痛みをはじめ、尿道から膿がでる、陰部に発疹や潰瘍などが発生する、鼠径部のリンパ節が腫れるなど様々あります。
こうした性病のほとんどは尿検査や血液検査で診断できますし、薬の内服や注射など適切な治療により治ることも多いのです。

性病の検査・診察・治療は男性・女性共に泌尿器科で受けられるので、早期発見・早期治療のためにも疑われる場合には泌尿器科を受診することをおすすめします。
ちなみに、排尿時痛や痒み、尿道からの膿の排出が認められる場合は、クラミジアによる尿道炎が疑われます。
また尿道からの膿の排出が多くて症状が確認できるまでの期間が短い場合は淋病の可能性が高いですし、陰茎に発疹ができている時には梅毒が考えられるのです。
それから性器などにイボが認められて大きくなってくる時は、尖圭コンジローマが疑われます。

性病でない場合もある?

性病は日常生活の中ではなかなか話題にしにくいものですが、性病に関する知識はきちんと身につけておく必要があります。
その理由は、男性が性器にイボが見られることで、尖圭コンジローマという性病と思い泌尿器科を受診するケースがあるからです。
また逆に尖圭コンジローマに類似した病気と混同して、安易に放置してしまいガンなど重大な症状に進行してしまうこともあります。
実は、性病の尖圭コンジローマと類似しているために混同されることが多いのが真珠様小丘疹で、性病ではないイボです。
尖圭コンジローマを含めた性病と違って無害な症状で、男性の場合は亀頭の冠状溝に、女性は腟前庭から小陰唇にかけて乳頭状のイボが発生します。
これらのイボは生理的変化で生じるものですが、尖圭コンジローマによるものなのか見分けにくいため、泌尿器科の医師でも誤診するケースがあるので注意が必要です。